日増しに深刻化する気候変動の挑戦とより差し迫った排出削減の圧力を受け、中東諸国は近年エネルギーのグリーンなモデル転換と経済の多元化を急いでいる。グリーン交通の発展はその重要な内容の一つだ。
中東の電気自動車(EV)及び関連施設への旺盛な需要は、中国自動車メーカーにとって重大なメリットと逃せないチャンスだ。中国の2023年1-10月の対中東自動車輸出台数は前年同期比32.61%増の57万8100台で、うち新エネ車は同66.44%増の11万台以上。
ドバイONEROAD GROUPの副総裁によると、EVは中国ブランド車の中東における新たな看板になった。2022年のカタールW杯の開催期間中、中国宇通客車はカタールにW杯専用電動大型バスを1002台提供し、かつW杯閉幕後に同国の公共交通機関に採用された。2023年の国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)はドバイで開催された。サービス提供で使用された電動大型バスのうち、宇通、BYD、金竜などの中国メーカーの製品が過半数を占めた。紅旗EVは2022年10月にドバイ警察に「入隊」し、ドバイ警察の初のEVになった。紅旗E-HS9は現在、現地の首長、王室、政府要人が最も好むEVの一つになっている。
イスラエル自動車輸入業者協会が発表したデータによると、中国製EVは2023年にイスラエルEV市場で61%のシェアを占めた。今年上半期には68.31%に拡大し、BYDが販売トップブランドになった。そのうちATTO 3は7265台の販売台数により、イスラエルで上半期に最も売れた車種となった。ヨルダンやエジプトなどの国でも、中国ブランドのEV販売台数が増加を続けている。
ONEROAD GROUPの章晨霊執行総裁は、「中国のEVは産業チェーンが揃っており、川上・川下のバッテリー、蓄エネ、インフラなどの各方面で世界をリードする水準に達している。多くの中東諸国の目標はEV輸入だけではなく、中国との協力により自国のEV産業チェーンの発展を促し、その現地での製造能力を高めることで自国の工業化を後押ししようとしている。中国自動車メーカーの中東市場への進出は、現地の信頼できる提携先が最高の切口だ。双方の協力は相互補完とウィンウィンになれる」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年7月18日