世界の飛行機製造市場におけるエアバスとボーイングというツートップはこれまで、パリ航空ショーや英ファーンボロー国際航空ショーで戦いを繰り広げてきた。今年のファーンボロー国際航空ショーは7月22日に開幕したが、双方の戦いは例年よりも大人しくなっている。両社は航空会社からの受注を発表したが、その多くは小規模なものだった。英誌「エコノミスト」が7月27日に伝えた。
航空市場の需要が急増している。ボーイングは、20年後には世界の旅客機数を倍増させなければ増加するフライトの需要を満たせないとし、必要な新型機を4万4000機と見積もった。これは両社が過去20年で交付した数のおよそ2倍に相当する。
これは航空市場の構造をツートップから三者鼎立に変える扉を開くだろうか。英航空コンサルティング会社Ciriumのロブ・モリス氏は、「これはむしろ時間の問題だ。中国商用飛機の航空機は今後20年で、中国で20−30%の市場シェアを占めることが可能だ」との見方を示した。
航空超大国になろうとする中国の決意は、ツートップにとって最大の脅威だ。米シンクタンク・戦略国際問題研究所は、中国政府は2020年現在で国有航空大手・中国商用飛機のC919旅客機開発に力強いサポートを提供していると見積もった。同機種の競争相手は737 MAXとA320。中国商用飛機は現在すでに取引先に多くの旅客機を交付しており、1000機を超える受注を手にしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年8月5日