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中国初の、ニアゼロエネルギー消費建築物を訪ねて

中国網日本語版  |  2024-08-13

中国初の、ニアゼロエネルギー消費建築物を訪ねて。

タグ:ニアゼロエネルギー消費建築物 北京市朝陽区

発信時間:2024-08-13 15:53:48 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

「日光浴」するだけで暖房と冷房が可能で、地下50−60メートルから風が来て、建築物全体のエネルギー消費量は北京市の同類建築物の20%前後のみ。この夏休み、北京市朝陽区の目立たない4階建てビルが、多くの見学者を迎えている。これは中国建築科学研究院ニアゼロエネルギー消費モデルビル(以下「モデルビル」)で、中国初のニアゼロエネルギー消費オフィスビルでもある。

ニアゼロエネルギーとは何か?中国建築科学研究院高性能建築研究センターの李懐チーフエンジニアは、「これは単位平方メートル当たりのエネルギー消費量がほぼゼロということだ。この4025平方メートルの空間内に当時、世界先端の省エネ・低炭素理念とグリーン建築技術を集めた。十分に自然からエネルギーを取り、省エネ及び炭素削減の目標を達成した。例えば地中熱ヒートポンプ、太陽熱及び太陽光発電、冷水貯蔵などの各種再生可能エネルギーや、高性能の建築囲い構造、自然な換気、自然な採光、スマート制御システムなどにより、建築物の単位平方メートル当たりのエネルギー消費量を大幅に減らした」と説明した。

記者は李氏の案内で屋上に来た。藍色の太陽熱集熱管が整然と並び、面積にして225平方メートルはあった。これは2014年のアジア最大の太陽熱空調システムだ。

李氏は、「管の中には水などの媒質が入っている。集熱器が日差しを浴びると、エネルギーが水中に移る。夏は化学的な手段により熱を冷たくし、冷水の持続的な循環により冷房を行う。これが太陽熱空調システムで、ほとんど電力を消費しない。冬は集熱器の水温が一定に達すると温水がビル内に直接送られ、直接暖房を行う」と述べた。

「日差しがない時は?」

「他にも随時待機しているシステムがある。このビルのもう一つのエネルギーシステム、地中熱ヒートポンプシステムのことだ」

李氏は質問に答えながら、記者を1階のエネルギーステーション機械室に案内した。このモデルビルの「大心臓」と呼ばれる場所では、冷熱源設備が整然と並び、数十本の給水管が縦横に重なる。うち壁際の黒い管は地中熱ヒートポンプの地面側の部分だ。地下数十メートルに潜り、浅層土壌からエネルギーを集めヒートポンプメイン装置に届け、ビルの冷房と暖房を行う。

このモデルビルのハイテクはこれだけに留まらない。例えば建築士は再生可能エネルギーで冷房と暖房が可能なだけでなく、太陽から光を借りることができる。屋上の集光カバーで太陽光を集め、さらにその裏側の管でビル内に取り込むことで、屋内を照らす。また太陽光発電ガラスカーテンウォールにより、ビル全体を特殊な「発電機」にできる。他にも高性能のドアや窓により熱伝達率を下げ、気密性を高めることで、断熱効果を発揮する。

情報によると、このようなゼロエネルギー消費建築物は全国で56万4000平方メートルにのぼっている。中国建築科学研究院は国内外でのグリーン建築物の普及を全面的に進め、設備、グリーン建材、エネルギー応用、プレハブ工法、技術サービスなどの30以上の川上・川下産業の発展をけん引している。全体的な市場規模はすでに3兆4000億元にのぼっている。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年8月13日

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