9日付香港紙「南華早報」は、「テスラのマスクCEOはASEANに冷淡なようだ。タイとマレーシアが数カ月に渡って誘致活動を展開してきたが、同社が東南アジアでギガファクトリーの建設に数十億ドルを投資するという希望が消えた」と伝えた。タイ英字紙「ネーション」はこのほど政府筋の話として、「テスラはタイでの工場建設を見送った。今後は充電インフラに専念する」と伝えた。またテスラから投資を集めようとしてきたマレーシアも冷や水を浴びせられた。
テスラは現在、東南アジアでの工場建設の停止に関する具体的な理由を明かしていない。しかし10日付シンガポール紙「ストレーツ・タイムズ」によると、マレーシアのファミ・ファジル通信デジタル大臣は、「これは政府のミスではなく、ビジネスの決定だ。これはテスラが、激しい競争環境において中国企業が異なる(ビジネス)モデルを持ち、よりコストパフォーマンスが優れた製品を生産できることを知ったためだ」と述べた。
中国機電産品輸出入商会自動車グローバル化専業委員会の孫暁紅秘書長は「環球時報」の取材で、「中国の電気自動車(EV)メーカーの東南アジア市場での投資と拡張は、現地の市場の需要と政策の方針に積極的に反応した結果だ。産業チェーンの完全性と車種の多様性は、中国自動車メーカーに高い競争力を提供した。テスラは世界的に有名なEVメーカーで、世界市場で一定の影響力を持つが、東南アジア市場での展開は中国メーカーより遅れたようだ。さらにテスラは最近、国際市場で縮小の流れを示しており、米国市場での販売も利益も一定の挑戦に直面している。これはその世界のその他の市場での展開に影響を及ぼした可能性がある」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年8月13日