税関総署の最新データによると、中国の家電輸出が好調だ。今年1−7月の扇風機、洗濯機、掃除機、電子レンジ、液晶テレビを含む家電の輸出額は前年同期比18.1%増の4091億9000万元で、全国の輸出全体の伸び率を11.4ポイント上回った。中国の家電輸出は2023年3月から24年7月にかけて17カ月連続で前年同月比で増加している。
中国の家電製品は近年、その高いコストパフォーマンスと新技術の導入により国際市場から認められている。税関総署統計分析司の呂大良司長によると、中国の多くの貿易経営主体は積極的に市場の需要に適応し、製品のイノベーションと更新や、最適化・高度化に取り組み続けている。これに海外の需要改善、政策のボーナスの引き出し、通関効率の向上が加わり、家電や携帯電話を始めとする電子製品などの輸出の持続的な増加を支えている。
中国は世界で産業分類が最も揃った、産業体制が最も整った製造業を擁する。中国家用電器協会の責任者によると、成熟し整ったサプライチェーン体制は中国の家電産業の最も重要な競争力だ。産業チェーンのシナジー効果は、設計・開発から生産・調達などまでの企業のワンストップな需要を満たしている。
中国家用電器商業協会の張剣鋒秘書長は、「中国の家電産業は整った産業チェーン、高い製造力、規模効果、コストの強みを持ち、世界の家電分野で独自の地位を築いている。世界の経済成長率が低下し、一部の国の産業が地政学的な衝突の影響を受け、中国の家電輸出に発展のチャンスが巡ってきた」と述べた。
グローバルな経済サイクルが変化する中、中国の家電輸出の高成長を支える要素に変化が生じている。中国家用電器協会の責任者によると、家電輸出が現在直面している主な問題は、短期効果と長期戦略のバランスだ。市場環境の差、文化の壁、人材不足、市場の競争の激化、資金面の圧力、サプライチェーン及び物流の問題は、輸出業務に影響を及ぼす可能性があるという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年9月3日