ペット消費の潜在力がさらに引き出される中、ペット経済が急速に台頭している。ペット予防医療が活況を呈し、丁寧な飼育が注目されるといった新たなトレンドが、業界の活力を示している。
ドッグフードのブランドを入念に調べて購入し、専用のおやつとおもちゃを作り、定期的に店でシャンプーをし、時おりトリミングを行う。沈婧さん(23)は自分の子供のようにゴールデンレトリバーに接している。「毎月1500元ほどかかっている。その多くがドッグフード、おやつ、おもちゃの購入費で、医療や健康のための支出もある。私は犬を飼い、犬は私を癒やす」
これはペット消費行為の実情だ。現在、ペット経済が台頭している。タオバオのデータによると、今年のショッピングイベント「618」の期間中、乾燥キャットフード・ドッグフードの取引額は前年同期比で100%超増、猫・犬用雨具は同166%増、猫・犬用髪飾りは同214%増となった。
一部の企業は「インターネット+ペット経済」の発展チャンスに目をつけ、ペット用品グローバル販売計画を立てた。セーター、綿入れのコート、介護服。蘇州市相城区に位置する蘇州破浪電子商務有限公司の展示ホールには、ペット用の衣料品がずらりと並ぶ。同社の楊林総経理によると、同社は40件以上の独自の国際ブランド及び特許を持ち、過去3年の年平均成長率は40%。
ペットの飼い主が徐々に増え、以前ならばペットの入店を禁じていた商店、ホテル、レストランもルール変更を始めた。
上海市の会社員の趙聡妍さんは休日になるとよく、愛犬と蘇州ハイテク区通安鎮樹山村の花間堂ホテルを利用する。「ホテルにはペットのレジャー空間があり、しっかりしたペット清潔サービスを提供している。飼い主は心配なく休日を楽しめる」
ペット予防医療にチャンス
徐凌さんは2年前から飼い犬の長期健康予防問題(関節や歯など)に注目している。ペットの一生の健康に関する需要が膨らむ中、ペット予防医療は業界が重点的に注目する分野になっている。中国獣医協会の辛盛鵬常務副会長兼秘書長は、「ペット医療はペットの日常生活に必要な消費財の一種で、チャンスと挑戦が共に存在する。ペット診療を治療から予防中心にし、これに治療をプラスにするよう協力し、ペット医療人材へのエンパワーメントを強化し、人材育成の質を高めるべきだ」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年9月6日