山東省、四川省、吉林省、陝西省などが相次いで、水素自動車の高速道路無料化を発表した。地方によるこの措置は何を目的としているのだろうか。水素自動車の発展の現状はどうなっているのだろうか。
業界関係者は、各地が優遇措置を打ち出した背景には、水素エネルギー産業の発展の需要と、国家政策の水素エネルギーに対する関心があると分析した。水素エネルギーは今年初めて、先端新興産業として政府活動報告に書き込まれた。
専門家によると、水素自動車には水素充填がスムーズで、低温でのエネルギー損失が少なく、パワフルであるといった特徴がある。現在の主な発展方向は、路線バスや長距離大型トラックなどの大型商用車分野。
中国汽車戦略・政策研究センターが7月に発表した報告書によると、2021年下半期より中国の燃料電池実証自動車が1万台を突破している。主なシーンは物流配送、通勤旅客輸送、コールドチェーン物流など。うち大型トラック物流応用が最大規模となっている。
専門家は、「現在の水素自動車の走行には確かに、高コストで水素ステーションが少ないといった問題がある。しかし流れを見ると、関係者の協力により問題が徐々に解消されている」と述べた。調査によると、2年以上のモデル応用を経て、燃料電池システムのコストが1kWあたり2000−2500元に下がり、実証前より8割以上カットされている。燃料電池、空気圧縮機、水素循環システムなどの基幹部品の国産化率は80%を超えている。水素ステーションの数が増え続け、一部の地方の水素ステーションでは水素価格が1キロ当たり20−30元に下がっている。
中国汽車工程学会の予測によると、水素燃料電池車の保有台数は2035年に10万台前後にのぼる見込みだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年9月7日