米国は一年で最も忙しいセール、サンクスギビングデー後のブラックフライデー(11月29日)を迎えた。これは米国経済のバロメーターとされる。今年のブラックフライデーの新たな特徴に要注目だ。中国EC大手のSHEINやTemuなどは画期的なビジネスモデル、強力なグローバルサプライチェーン、若い消費者の正確な把握により消費者の行動を再構築し、業界の大きな焦点になっている。米メディアは、EC大手のアマゾンも日増しに強まる競争の圧力を感じていると伝えた。
イタリアのファッション雑誌「NSSマガジン」は先週、「ブラックフライデーが目前に迫っている。人々は実店舗で購入するのではなく、携帯電話でショッピングサイトにアクセスし、デジタルの買い物カゴを商品で満たしている。ショッピングセンターの駐車場がより静かになり、眩しい店内で暗く見える。ブラックフライデーの覇者をめぐる争いは今年、例年より激化している。これは繁華街でのことではなく、SHEIN、Temu、TikTok Shopのアルゴリズムにおいてだ」と嘆じた。
米ECデータを追跡するAdobe Analyticsによると、米国人消費者のブラックフライデーのオンライン消費額は前年同期比10.2%増の108億ドルにのぼった。
ブルームバーグのレビューライターは27日、「我々はブラックフライデーの消滅を目の当たりにしている。これは人々が購入をやめたからではなく、ショッピングが至る所にあり、スマホの一回のスワイプが次の購入をもたらす可能性があるからだ」と述べた。
今や数え切れないほどの人気配信者がTikTokで商品を無限にPRしており、さらに数百万人のフォロワーを持つクリエイターが持続的に参戦している。あるメディアはこれらのクリエイターを、「フルタイムTikTok営業」とからかった。これらのクリエイターの販売対象は誰か。Adobeの調査によると、Z世代の回答者の37%が、今年すでにネット配信者の推薦で商品を購入したと回答。これは単なる新しいショッピングの特徴ではなく、ある世代の消費スタイルに関わる根本的な変化だ。
ブルームバーグによると、TikTokは2024年に米国で175億ドルのEC事業収入を得る目標を立てた。今のところ兆しはないが、これはアマゾンなどのネット通販大手を脅かすかもしれない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年12月2日