海南自由貿易港で2025年12月18日より、海南島全島を関税ゼロにする「封関運営」が始まる。この歴史的な節目の到来は、海南自由貿易港の政策ボーナスが集中放出期に入ったことを意味する。ショッピング、医療、教育など多様な分野を含む消費の新たな絵巻が広がっている。
離島免税政策は海南自由貿易港の「金看板」として、今年11月に再びアップグレードされた。商品範囲がさらに拡大し、ペット用品、携帯可能な楽器などの品目が追加された。国産品が初めて離島免税店内での販売リストに加わり、政策の対象者が離境旅客にまで拡大された。島内住民のショッピングについて「購入即持ち帰り」を実施し、利便性が大幅に向上。新政策実施初月に海口税関が監督した免税購入額は23億8千万元に達し、前年同期比27.1%増となった。
封関運営は物品貿易の利便性をもたらすだけでなく、ハイエンドサービス消費の高度化も促進している。中国唯一の「医療特区」である博鰲楽城国際医療観光先行区(以下「楽城先行区」)は「特許医療、特許研究、特許経営、特許国際交流」政策を活かし、国際的先端医療資源の中国進出の主な窓口となっている。楽城先行区はこれまで、臨床上急を要する国内未承認の特許医薬品および医療機器を530種導入している。今年1月~11月に園区を訪れた医療観光客は73万9千人で、年間の医療インバウンド客数は8千人を超える見込みだ。
教育消費分野において、海南省は「海南で学ぶ=海外留学」というブランドの構築を進めている。現在、18件の中外協力教育機関(プロジェクト)及び2件の海外独立教育プロジェクトが海南に設立されている。海南陵水黎安国際教育革新試験区は、国内外の26校の有名大学と契約を結び、2025年度の教員・学生数は1万人に達する予定だ。
人の越境往来もますます便利になっている。現在86カ国の人々が海南にビザ免除で入境でき、インバウンド観光の人気上昇を後押ししている。今年1月~10月に海南を訪れたインバウンド宿泊客数は110万7100人で、前年同期比29.5%増となった。
データは海南消費市場の飛躍的な発展を証明している。観光業総収入は2018年の950億1600万元から2024年には2040億1400万元に増加し、規模が2倍になった。
海南省観光文化広電体育庁の陳鉄軍庁長は、「全島封関運営は海南の発展に大きな原動力を注入するだけでなく、観光業の質の高い発展のために広々とした空間を切り開いた」と述べた。また、海南は観光消費のスーパーブランドを育成し、「海南で消費」を国際的なニュートレンドにし、「海南で世界のものを買う」を実現するとしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2025年12月17日
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