競争が激化する新エネルギー自動車(新エネ車)市場への新規参入が後を絶たない。「AIテクノロジーで未来をスマートに」をテーマにした「2026年中国家電・消費電子博覧会(AWE2026)」が12日から15日にかけて、上海で開催された。
この家電・消費電子(コンシューマーエレクトロニクス)博覧会では、意外にもスマート新エネ車が新たな「主役」となった。追覓(Dreame)、創維(Skyworth)、坦途科技など中国の複数の家電企業はブースの中心に、自社開発の最新のコンセプトカーを展示した。
業界専門家は「上海証券報」に対し、業界の競争は激化しているものの、新エネ車の普及率はさらに向上していると指摘。資金と研究開発の強みを持つ中国家電企業が自動車製造に積極的に参入し、「人・車・家」という新たなエコシステムを構築しており、スマート新エネ車業界の今後の競争構造の変化に要注目だと述べた。
追覓科技の自動車ブランド「星空計画」は、AWE2026で初めて単独のブースを設け、SUVコンセプトカー「Nebula Next 01X」など3モデルを世界初公開した。家電業界の新興企業である追覓科技は、自動車製造においてはまだ「素人」だ。2017年に蘇州で設立された同社は当初、小米(Xiaomi)の受託生産を通じて経験を積み、その後自社ブランドを立ち上げ、海外でスマート清掃家電市場を切り開いた。同社の兪浩CEOは、これまで中国自動車メーカーの海外展開はコストパフォーマンスとミドル市場が中心で、超高級分野での突破は実現していないと指摘した。この市場状況は同社に「差別化競争」の余地を生み出しているという。同社の「星空計画」は、モーターからバッテリーまでの全面的な技術のブレイクスルーを実現し、2027年にコンセプトカーを量産化する予定だと述べた。
博覧会ではさらに、複数の家電企業が自社開発の新車を披露した。坦途科技の新エネトレーラー型キャンピングカー「NEXUS」が注目を集めた。海爾(ハイアール)、創維などの伝統的な家電大手も、冷蔵庫、テレビ、エアコンなどの伝統的な家電製造に満足するだけでなく、スマート新エネ車関連のスマートコックピット、車・家連携、車載エコシステムを新たな戦略的突破口と位置づけている。
中国自動車工業協会の統計によると、2026年1月から2月の中国新エネ車の生産・販売はそれぞれ173万5千台、171万台となり、前年同期比でそれぞれ8.8%減、6.9%減となった。新エネ車新車販売台数が新車販売台数全体に占める割合(普及率)は41.2%に達した。
中国自動車流通協会(CADA)乗用車市場信息聯席分会の崔東樹秘書長は、2026年の中国自動車市場は「ストック市場での争奪戦」という鮮明な特徴を呈していると述べた。中国の自動車消費はすでに高級化の周期に入っており、市場は単純な値下げには鈍感になっているが、自動車の内在的価値にはますます敏感になっている。分会の調査によると、3割以上の消費者が次の自動車購入予算を30万元(約600万円)以上に設定している。
業界専門家は記者に対し、新エネ車業界の規模は家電業界よりはるかに大きく、家電企業は新エネ車の普及率向上がもたらす将来の市場機会を見据え、スマート家電業界で蓄積した技術力と資金力を背景に、新エネ車市場への参入を積極的に試みていると説明した。ただし、新エネ車業界の競争も非常に激しく、これまでの厳しい競争を経て多くの異業種からの参入企業や新興自動車メーカーが倒産する中、家電企業の自動車製造の道は決して平坦ではない。
小鵬汽車(XPeng)の何小鵬CEOは、2017年には中国の新興自動車メーカーは100社以上あったが、現在は4社(蔚来、小鵬汽車、理想汽車、零跑汽車Leapmotor)しか残っていないと紹介した。「これは正常な過程であり、最終的には消費者が利益を得る。新企業の新エネ車分野への参入や淘汰は、業界の長期的な健全な発展に役立つ」
「中国網日本語版(チャイナネット)」2026年3月16日
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