40.3%、77.4%。この二つの数字は、2013年通年と2026年7月における中国ブランド乗用車の国内市場シェアである。人民日報が伝えた。
中国自動車ブランドの全体的な台頭の背後には、中国の自動車産業が生み出した新たな発展モデルがある。
■新たなモデル――「全プロセス」におけるシステム・イノベーション
重慶市にある賽力斯スーパー工場の展示ホールで、賽力斯汽車の張正萍会長は、並べられた各種ドメインコントローラーやテレマティクス・モジュールなど7組の中核部品を指しながら、「以前の自動車は、エンジン、トランスミッション、シャシーが進化を主導していた。現在、その自動車がどれだけ先進的かを決めるのは、7つの『ボックス』だ」と語った。
この7つの「ボックス」が、まさに新エネルギー車産業の鍵を握っている。すなわち、バッテリー、モーター、電気制御の「三電」システム、チップの演算能力、統合センシング、アルゴリズム、スマートシステムだ。これらの技術力を掌握する者が、産業の主導権を握る。そして現在、これらの能力は中国企業がしっかりと掌握している。
中国企業は現在、新エネルギー車の産業チェーンのあらゆる部分において最前線を走っている。
中国の新エネルギー車は「産業融合のイノベーション・プラットフォーム」となり、半導体、ソフトウェア、材料、加工製造、電池化学、AIなどの関連産業をすべて結び付けている。
■新たなモデル――「スーパー工場」生産方式
重慶市にある賽力斯スーパー工場に足を踏み入れると、従来の工場のような耳をつんざく騒音や火花が飛び散る光景は見られない。プレス、溶接、塗装といった主要工程は100%自動化され、3000台を超える産業用ロボットが精密に連携してい る。工場内を無人搬送車が静かに行き交い、デジタルスクリーンにはリアルタイムでデータが表示される。9800トン級の一体型ダイカストマシンは、87個の部品からなる車体後部を一度の鋳造で成型する。AI画像検査システムも休むことなく稼働し、人間の目では気づきにくい「髪の毛ほど」の微細な欠陥も見逃さない。
これは世界の自動車産業におけるスマート製造の模範であり、工業・情報化部(省)が認定する「卓越級スマート工場」 に象徴される中国のスマート製造の新たな現場である。
張会長は「『問界』の5つの高級SUVシリーズは100%受注生産方式を採用し、在庫をゼロにしているため、生産ラインには極めて高い柔軟性が求められる」と説明する。張会長によると、同じ生産ラインで同時に複数車種の溶接・組み立てが可能だ。「問界」は最初の車両が誕生してからわずか46ヶ月で、完成車の累計生産台数100万台を達成した。これは、世界の高級新エネルギー車における最速記録だ。
このようなスーパー工場が、中国の新エネルギー車産業には燦然たる星のごとく数多く存在している。
■新たなモデル――「4つのチェーンの融合」による産業エコシステム
1台の新エネルギー車は、数万点の部品で構成されている。全ての完成車ブランドの背後には、巨大なサプライチェーンが存在する。
中国は、世界で最も整った「三電」サプライチェーンと、スマートコネクテッドカー(ICV)産業エコシステムを有している。
長江デルタ地域では、業界で有名な「4時間産業圏」が形成されている。上海市のチップとソフトウェアが自動車の「頭脳」を構成し、江蘇省が駆動用バッテリーを供給し、浙江省が超大型ダイカストマシンを提供し、安徽省が完成車を組み立てる。新エネルギー車に必要な全ての部品を、車で4時間の移動圏内で調達できる。
河南省鄭州市では、比亜迪(BYD)という「チェーン主導企業」の周辺に川上・川下の企業が100社以上集積し、「原材料―中核部品―完成車―ICV」というトータルチェーンを形成している。
イノベーション・チェーン、産業チェーン、資金チェーン、人材チェーンがこのシステムの中で完全につながり、「4つのチェーンの融合」が新たな原動力を生み出している。
新たなモデルは、企業の境界を押し広げている。
小米(シャオミ)自動車は、これまでスマートフォン向けに提供していた「澎湃OS」を、スマートコックピットの技術基盤として活用している。
賽力斯、北京汽車、奇瑞、江淮との協力においては、「鴻蒙智行(HIMA)」がチップやOSから運転支援に至るまで、フルスタックのソリューションを提供している。
今年6月には、字節跳動(バイトダンス)もサプライヤーとして自動車業界に深く参入し、賽力斯と共同で賽豆科技およびAIVAブランドを立ち上げ、「豆包」大規模AIモデルによってスマートコックピットを強化するなど、異業種参入の新たな試みを開始した。
こうしたサプライチェーンの新たな勢力は、強力なプロダクトイノベーション力と技術的リーダーシップによって、自らの役割を再定義すると同時に、自動車産業そのものを再定義しつつある。(編集NA)
「人民網日本語版」2026年8月28日
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