米国疾病予防管理センター(CDC)がこのほど発表した研究報告によると、体育の授業は、小学生が教室での授業で優れた力を発揮することにマイナスに働くことはありえず、むしろ、女子学生の学業成績アップに効果を及ぼすという。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
同報告書の主執筆者を務めた疾病コントロール予防センター流行病学専門家のスーザン・カールセン氏によると、新研究では初めて、全米規模でのローカル性を持つ小さな結論がいくつか実証されたという。研究スタッフは公開データを用いて、幼稚園から小学5年生までの約5千人を対象とする一連の標準テストの結果にもとづき読解力と算数力を調べた。この結果、体育授業の受講時間数が最も多い女子学生(毎週70分~300分)の試験の成績は、受講時間数毎週35分以下の女子学生より優れていることが判明した。男子学生では、このような明らかな違いは見られなかった。カールセン氏は、男子が常日頃、女子に比べてより活発で、頻繁に身体を動かしていることがその原因だと推測している。
カールセン氏によると、研究スタッフは、体育と学業成績との関連性について、生理学上の原因と同時に、学ぶという行為の性質にも原因があるという認識に至ったという。身体上の変化(大脳に流れる血液量の増加など)以外に、身体を鍛えることで、教室での授業に対する姿勢もより積極的になる。
オンライン版の米医学誌「American Journal of Public Health」に発表された同報告により、体育の授業時間を減らすことは、試験での成績アップにつながる最良の方法とは限らないことが明らかになった。
「人民網日本語版」2008年3月10日
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