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李肇星氏:農民の子
発信時間: 2009-02-20 | チャイナネット

40年秋のある日、山東省青島胶南のごく普通の農家に生まれた。間もなく、父親は抗日戦争に参加。故郷の広大な大地は農家の子どもに限りない想像の空間を与えた。幼いころの読書好きは地元で有名になった。村の木に登って読書するのをとくに好み、読み疲れると、大空で夢を広げる翼を待ち望んだ。

幼いころから生活は貧しかった。高校時代の同級生で、青島氏海西小職業学校の沈楽亭校長は回想する――勉強していたとき、お腹一杯食べられなかったので、母親がいつも小さなかごをさげながら、小幅な足取りで2.5キロの道を歩き、学校までトウモロコシで作った焼き物などを届けに来ていた。「一緒に食べようと思ってね」。生活は苦しかったものの、中高時代の彼はすべての時間を勉強に費やし、外国語と国語の成績がとくに突出していた。50年代に雑誌『少年文芸』に発表した文章は、地元を沸き立たせたほど。苦労をいとわず精進する人で、59年に北京大学のスペイン語に合格し、建国後の胶南県で初めての北京大生となった。

幼いころから辛酸をなめつくした母の手で育てられことで、母への愛はことのほか深く執着がある。母親は6人の子どもを産んだが、健在するのは3人。北京大で学んでいる間、母親がこの大切な子どもを気にかけなかったことは一時もない。ある年、同郷の人が北京に行くというので、母親は地元のネギを届けてくれるよう頼んだ。母からの土産を手にすると感動して涙を流し、太く、根の白く葉の緑のネギを握りしめて、興奮気味に同級生に言った。これは母が遠くから届けてくれたものだ、と。

 

「チャイナネット」資料 2009年2月

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