経済・技術分野の考古学研究は中国の考古学界の中で一貫して重視され、中国古代文明の傑出した成果を示している。
社会の進歩の根本的な動力は経済と技術の発展にある。この60年、中国の考古学は芸術史の考古研究に限られることなく、また、社会・政治構造の研究に偏ることなく、その発展過程の中で経済・芸術分野の考古研究を一貫して重視してきた。
農業の考古学研究では、中国は粟作農業の発祥地であるだけでなく、稲作農業の発祥地のひとつであることも確認されている。冶金の考古学研究については、仰韶文化の時代の西安半坡遺跡と姜寨遺跡から黄銅器が発見され、龍山文化の時代の河南、山西、山東省から紅銅器が発見され、夏の時代に始まった青銅器の発見は黄河、長江、北方の広大な地域に及んでいることから、中国は青銅文化の発展水準が高いうえ、独自の特徴を持った地域であることが証明されている。また、商の時代には隕鉄があり、西周後期には製鉄があり、春秋時代には鋳鉄があったことが発見され、中国は最も早く鋳鉄が発明された国であることが証明された。
陶磁器の考古学研究では、江西省万年の仙人洞や河北省徐水の南荘頭などで陶片が発見され、中国は比較的早い時期に陶器が発明された地域のひとつであることが証明されている。また、紀元前2000年の原始磁器の出土と西周の原始磁窯跡の発見により、中国は磁器の故郷であることが十分な根拠をもって証明された。このほか、漆塗り、織染、製紙、機械などの分野でも遺跡や遺物が発見されており、さまざまな側面から中国がいかに世界の文明に貢献したかを示している。
「チャイナネット」 2009年8月31日