国家発展改革委員会、財政部、中国気象局が共同で進めてきた風力エネルギー資源の観測ネットワークプロジェクトでは、今年8月末までに全国の風力エネルギーが豊富で風力発電開発の潜在力を備えた地域に、70メートル級から120メートル級の風力観測タワー計400基を設置した。気象局の責任者は「現在、気象部門は各タワーの測定・引き取り検査を進めており、9月末までにすべての引き取りと調整作業が完了する見込みだ」と話す。「中国能源報」が7日伝えた。
設置された400基のタワーのうち、70メートル級のものが329基に上り、風観測タワーの標準の高さは70メートルであることがわかる。100メートル級は68基、120メートル級は3基で、これらは科学研究のために設置されたものだ。
今回のプロジェクトで風力エネルギー観測ネットワークの技術的サービスを提供する中国華雲技術開発公司の王平・総工程師(チーフエンジニア)は「今回設置した風力エネルギー観測タワーは、すべてに国産の観測計器を使用し、中国独自の技術を採用した。国の標準計量ステーションによる風洞実験により、国産計器は海外の同類の風観測計器よりも精度が高いことがわかっている」と話す。
タワー400基の設置場所にはばらつきがある。西北地域、華北地域、東北地域、東南沿海地域などの風力エネルギー資源が比較的豊富な地域には1万平方キロメートルあたりに1基が設置されたが、資源に乏しい内陸地域、たとえば湖南省や重慶市などでは、選ばれたサンプル調査地点にのみ設置された。酸素濃度が低く空気が薄い西蔵(チベット)自治区には通年観測用に3基が設置された。作成が予定される風力エネルギー地図は、精度が高く、1平方キロメートルまで識別が可能なものになるという
(編集KS)
「人民網日本語版」2009年9月8日