月の表面はでこぼこしており、見渡す限りの平野ではないことは周知の事実だ。しかし、この地形からメロディが誕生したことを知る人は少ないだろう。
宇宙航空研究開発機構が開発したフリーソフト「ムーンベル」がこのほど発表された。このソフトは、月の地質データを音に転換し、宇宙ファンのための美しいメロディーを作曲してくれるというものだ。
同ソフトは07年9月に発射された衛星「かぐや」のデータを利用している。「かぐや」は、搭載されたレーザ高度計により月の地形分布を測量し、地球へ送信した。これらのデータから音楽を作り出したため、メロディーの変化は月面の起伏と一致し、音の高低は具体的な海抜高度と一致している。
このフリーソフトには2種類のモードがある。「周回再生モード」では、衛星の周回軌道に沿って地形の音が再生される。「フリースクラッチモード」では、まるでDJがスクラッチするように、月球上で自由な軌跡に沿って音を聞くことができる。
「かぐや」のデータからソフトウェアが開発されたのはこれが初めてではない。グーグルアースが今年7月に打ち出した月の3D画像もこの衛星のデータから作られたという。(編集SN)
「人民網日本語版」 2009年9月4日