蘭州大学資源環境学院の王乃昴院長は27日に蘭州市(甘粛省)で、中国人科学者らによるチームが世界最高の砂丘が連なる巴丹吉林砂漠を初めて北から南まで徒歩で走破したと発表した。新華社のウェブサイト「新華網」が28日伝えた。
王教授によると、今回の「挑戦」は科学研究活動の一環として、同学院が甘粛省治沙(砂漠対策)研究所などの研究機関と共同で行ったもので、科学者や後方勤務の人員など総勢35人が参加した。チームは今月14日に蘭州市を出発し、16日に砂漠に入り、25日に全行程を完了。メンバーのうち9人が約350キロメートルを歩いて砂漠を縦断し、27日には全メンバーが蘭州に無事帰還した。
砂漠に入ったメンバーは、同砂漠最大の砂丘である必魯図峰で測量活動を行ったほか、ルート沿いの湖約40カ所や各種の植物などを調査した。また北部と中部ではピラミッド型やしま模様の砂丘をいくつか発見した。
巴丹吉林砂漠の名はモンゴル語に由来する。総面積は4万9200平方キロメートルで、内蒙古自治区と甘粛省にまたがり、中国では塔克拉瑪干(タクラマカン)砂漠に次ぐ規模の流動砂漠だ。砂丘の高度では世界最大を誇り、地理叢書「中国国家地理」では「中国で最も美しい砂漠」と高く評価されたこともある。(編集KS)
「人民網日本語版」2009年9月29日