上海城建隧道股フェン公司が開発した地下鉄シールド掘進機は、地下鉄シールド機としては掘進距離が世界最長となる見込みだ。また、国産のシールド機が初めて国外の工事で使用されるという。上海で28日に開催された「第4回中国国際トンネルシンポジウム」で明らかになった。「新華網」が28日に伝えた。
上海城建隧道股フェン公司は、シールド機の開発、デザイン、製造、工事を行う世界で唯一の複合型企業であり、工事を手がけた直径が世界最大のシールドトンネル「上海長江トンネルプロジェクト」は、まもなく開通となる。国家863計画(ハイテク技術研究発展計画)を受けて同社が開発した地下鉄シールド機「先行号」はすでに47台が製造されており、国内の各大都市における地下鉄工事で使用されている。1台目の「先行号」プロトタイプは、現在すでに累計約8キロの掘進を行っている。ちなみにこれまで世界における同類製品の使用寿命は掘進距離が3キロから5キロだった。耐用性が抜群の同シールド機は現在、整備が行われており、整備終了後に再度掘進が行われる。最終的には15キロほどの掘進が行われる予定で、世界の同類製品を大幅に上回り、世界で掘進距離が最長の地下鉄シールド機となる見込みだ。
急速に発展する中国のトンネル技術に、海外からの視線も集まっている。上海城建隧道股フェン公司はこのほど、シンガポール地下鉄の一部区間の建設プロジェクトを受注した。海外での設計施工請負プロジェクト受注は今回が初めてとなる。同社が生産した国産地下鉄シールド機には技術的な変更が加えられ、すでにヨーロッパの技術基準を満たしている。シンガポール側からの認可も得ており、国産のシールド機が初めて国外に販売されることとなった。(編集SN)
「人民網日本語版」 2009年10月29日