北京航空航天大学が取り組む極地観測用低空飛行ロボットシステムの開発に飛躍的な進歩があった。このロボットは世界先端水準に達し、26次南極観測に応用される。科技日報が伝えた。
同大智能技術・ロボット工程研究センター特殊ロボット実験室の梁建宏主任によると、南極大陸の極端な環境下で広範囲の科学データを採取する低空飛行ロボットが極地での科学観測の技術的手段として欠かせないものとなりつつある。
「国家863計画」の支援の下、同研究センターは極地科学観測用低空飛行ロボットの開発に取り組み、中国極地研究センターと共同で自動化無人装備の研究と応用を推進してきた。そしてついに、「トウゾクカモメ」と「ハクガン」という2種類の飛行ロボットの開発を成功させ、26次南極観測においてそれぞれ南極観測船「雪竜」の砕氷偵察や海氷観測に用いられる。「トウゾクカモメ」は翼長1.2メートル、最大離陸重量5キログラム、偵察半径40キロメートル、砕氷の参考データとなる航路上の氷山画像をリアルタイムで雪竜船に伝送する。一方の「ハクガン」は翼長3.2メートル、最大離陸重量25キログラム、赤外放射計と航空カメラなど様々な海氷観測装置を搭載して300キロメートル飛行できる。
「人民網日本語版」2010年1月13日 |