中国科学院のアカデミー会員で、月周回衛星プロジェクトの首席科学者である欧陽自遠氏は20日、中国科学技術館で開かれた講座で、「嫦娥3号」は今後、四川省涼山イ族自治州の西昌で打ち上げられることになっており、搭載される月面車は中国最高の知能ロボットだと述べた。
これは中国科学技術館が開催した「科学演壇」活動の最初の講演。欧陽氏は集まった400人を前に、「月探査の状況と中国の『嫦娥プロジェクト』」について語った。欧陽氏によると、「嫦娥3号」に掲載される月面車は中国最高の知能ロボットで、自ら誘導し、坂を上り、ルートを選ぶことができるという。また適切な場所を見つけ、どのような器械で測定するかを選択し、最終的にデータを送信、また月面車の底に取り付けられたレーダー装置により、月の内部の構造変化を移動しながら観測できるそうだ。
月面車以外にも着陸船には7セットの器具があり、その中の天体望遠鏡を使って、世界最初の天体観測を実施する。その他にも『嫦娥3号』は、零下180度の月夜で長期に滞在するという難問を解決しなければならないが、「30年間使える原子力電池は、厳寒を克服する助けになるだろう」と欧陽氏は説明する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年6月21日