菏沢の古代沈船の中で発見された元代の青花竜紋梅瓶
近日、山東省文物局、菏沢市政府は共同で菏沢の沈船に対する考古学的調査の成果の鑑定と新聞発表をおこない、菏沢の古代沈船に対する考古的発掘の最新の進展状況と発見された文物の鑑定状況をメディアに紹介した。
今年9月17日、菏沢国際貿易センターの建設現場でいくつかの文物と古代沈船が発見された。
発見された沈船は木造の川舟である。保存環境が異なっていたため、舟の左側の木質は基本的に朽果て、底部と右側は基本的に完全な形で保存されていて、復元が可能である。残存していた船体は長さ21メートル、幅4.82メートル、高さ1.8メートルで、船首、船尾の独立した船室のほかに、10の船室があり、大小まちまちで、幅は1.3―1.8メートルである。
現在までのところ、沈船内とその周囲からあわせて110数件の文物が発見され、主に陶器、磁器、漆器、玉石、メノウ、石器、鉄器、銅器、金の装身具などである。典型的な器物としては元代(1206―1368)の青花竜紋梅瓶(青い竜と梅の模様入りの花瓶)、鈞窯産の影青軸形杯などで、磁器としては景徳鎮、竜泉窯、鈞窯、磁州窯、哥窯などで焼成された5、6の磁器類が含まれている。発見された木製の物差しは、長さ49センチで、古代の度量衡を研究する上で重要な実物証拠となるものである。発見されたものに対する分析によると、この川舟の沈没の年代は元代であるとみられている。沈船から発見されたものと沈船の形にもとづいて分析すれば、この舟はその時代の官吏あるいは商人が内陸河川を航行した際に使った舟であるとみられている。