中国工程院2011年院士選考記者会見で、来年1月1日より院士の選考が本格的にスタートすることが明らかになった。中国工程院では09年と同じく60人を選ぶ予定。新院士の学術モラルについては、改訂された「中国工程院院士選考実施弁法」でより厳しくなった。候補者の書類を末端機関や内部ネットワークで公開するほか、従来の「自制呼びかけ」から直接処罰への切り変えが初めて明確化された。
中国工程院副院長で院士選考政策委員会副主任の謝克昌氏は、候補者の「書類」と「不当な行為」に対して「厳格」に対応し、中国工程院の院士の選考基準と科学的モラルが保証されていることを社会全体に知らしめたいとしている。
「院士選考弁法」第28条では、候補者が提出した書類に一旦事実に反する虚偽記載が発覚した場合、審査後、学風とモラルの問題として処理され、同候補者の評価・選考を中止するとされている。第29条では、推薦団体が提出した候補者の書類に一旦事実に大きく反する虚偽記載などが発覚した場合、同候補者の評価・選考を中止し、次回候補資格を取り消すと規定されている。
また第31条では、選考中のツテに頼るなどの「不当な行為」に対し、いかなる団体・個人も不当な方法で候補者となり、院士に選考されるようなことがあってはならないとし、一旦こうした問題が発覚した場合、審査後、厳重に処理し、同候補者の評価と選考を中止するとされている。第32条では処理結果は同工程院常務会議による評定後、信用記録に記入されると規定されている。(編集KA)
「人民網日本語版」2010年12月31日