月探査衛星「嫦娥2号」の総設計師である銭衛平氏は6日、メディアのインタビューに答え、「月探査プロジェクトのさらなる展開に伴い、中国の深宇宙観測ネットワーク建設の歩みも絶えず加速している。計画によると、中国は2016年にはネットワークでつながれた3つの観測ステーションからなる深宇宙観測ネットワークを完成させる予定だ」と述べた。中国新聞網が6日に伝えた。
銭氏によると、中国の新宇宙観測ネットワークの建設はすでに全面的に行われており、カシュガル観測ステーションと青島観測ステーションでは、既存の設備を改造・拡張することで、すでに月探査機の観測・制御能力を備えたという。
任務上の必要と発展計画に基づき、中国では現在、カシュガルの観測ステーションに直径35メートルのアンテナを持つ観測設備を設置すると同時に、ジャムス観測ステーションでは直径64メートルのアンテナを持つ大型深宇宙観測ステーションを建設している。このほか、南米にも大口径アンテナを持つ新宇宙観測ステーションを建設する予定だ。
ネットワークでつながれた3つの観測ステーションからなる深宇宙観測ネットワークは、中国が今後行う月面上陸、火星探査及びその他の深宇宙観測任務をサポートしていく。カシュガル観測ステーションとジャムス観測ステーションは2012年には改造・拡張工事が終了し、「嫦娥3号」、「嫦娥4号」の任務をサポートする予定。南米の観測ステーションは2016年に完成する計画で、中国月探査プロジェクトにおいて、月探査機の地球帰還に向けたサポートを行う。(編集SN)
「人民網日本語版」2011年1月7日