科技部は武漢でこのほど、中国重汽集団大同歯輪有限公司が筆頭となって進めている国家863プロジェクト「大型商用車自動変速機技術開発」の検収を行った。専門家グループは、同プロジェクトで達成された研究成果と試作車の各技術指標は、全て関連の技術基準を満たしているとして、意見が一致した。「科技日報」が26日に伝えた。
科学技術の発展と、世界的なエネルギー不足に伴い、省エネ・エネルギー消費削減・環境保護は、国内外の自動車業界における新たな競争点となっている。欧米では現在、大型商用車市場で自動マニュアル変速機(AMT)の産業化がすでに実現されている。AMTを導入することで、ドライバーの操作が簡単になり、運転の安全性が高まり、燃費が下がり、汚染物質の排出が減り、ユーザーの経済効果が高まった。中国の企業や大学でもAMTの開発を行っているが、依然として試作車の開発段階にあり、AMTのコア技術を把握できていない。
AMTは、手動変速機(MT)の基礎の上に、変速制御システムと電子制御ユニット(ECU)を組み合わせることで自動変速を実現したもの。MTの伝達効率の高さを保てるだけでなく、生産の継承性もあることから、中国の国情に合致しており、市場の見通しは良好だ。AMTの開発は、▽中国大型商用車の技術的進歩の推進▽世界の自動車市場における中国大型商用車の競争力向上▽中国の調和の取れた社会建設推進ーーに向け、非常に重大な意義を持つ。このため、自動変速機組立ての関連技術における自主イノベーションと産業化は、一刻の猶予も許されない。(編集SN)
「人民網日本語版」2011年1月26日