「海外著作権代理」の概念は、中国では90年代末から今世紀に入り現れた。著作権代理店が中国と外国の出版社の仲介に入る。李晨さん(女性)の主な仕事は、書籍情報の提供、中日両国の出版社との折衝、翻訳出版契約の締結などだ。「文匯報」が伝えた。
李さんの勤める創河(上海)公司は昨年設立したばかり。「日本本社は中国市場を非常に重視していますが、私たちがより理想としているのは、より多くの中国の文化作品を日本の皆様にお薦めすることです」。上海支社が立ち上がってから現在まで、中国国内の出版社から、日本の書籍・雑誌・マンガなどの著作権を求める発注を既に1千件以上受けたが、中国の書籍を日本で販売したいとの依頼は非常にまれだった。「現在の最大の問題は、著作権の輸出入不均衡だと感じます。私たちは著作権をもっと輸出し、世界の人々に中国をより理解してもらうことが必要です」。
近年来、日本人の中国の発展の現状に対する関心は非常に高くなった、と同支社は感じており、「中国四大古典名著(三国演義・水滸伝・西遊記・紅楼夢)」および唐代や宋代の詩を手がかりに、海外への著作権輸出の新たな突破口を探している。「これまでの努力が実を結び、最近の中国のベストセラー小説『蝸居』が日本で既に出版され、間もなく書店にお目見えします」と李さんは誇らしげに語る。著作権輸出に向けて商談中の中国書籍がほかにもあるというが、詳細は企業秘密という。「結構な数ですよ。経済、社会科学、人文、各分野の書籍が揃うでしょう」。
「人民網日本語版」2011年8月26日