ロシア宇宙庁のダヴィドフ次官は22日、ロシア飛行管制センターで記者会見を開き、ロシアの火星探査機「フォボス・グルント」が火星に到達する可能性がなくなったことを明らかにした。同探査機は中国の火星探査機「蛍火1号」を搭載して打ち上げられたが、エンジンが点火せず、予定した軌道に乗らなかった。新華社が伝えた。
ダヴィドフ次官によると、火星への発射ウィンドウは今月末に閉じるため、理論上は後数日間は火星へ向かうチャンスがあるが、地上から探査機を制御できない状態が続いており、火星到達の可能性はほとんど無くなったという。
「フォボス・グルント」の地球への落下について、ダヴィドフ次官は、「探査機は今年12月末から来年2月までの間に地球に落下するだろう」とした。制御を失った宇宙機が墜落する場所は、大気圏突入の1日前にならないと判断できず、それ以前はいかなる予測も意味が無いという。
「人民網日本語版」2011年11月24日