オーストラリア・ロイヤルメルボルン工科大学の研究者は8日、メラノーマ(悪性黒色腫)細胞を破壊することができるペプチドの開発に成功したことを発表した。将来的に皮膚がん治療用のクリーム開発に役立つことが期待される。新華社が報じた。
研究者は、粘液腫ウイルスタンパク質を模倣するペプチド(アミノ酸短鎖)を設計した。これまでの研究により、粘液腫ウイルスはメラノーマ細胞を破壊できることが明らかになっている。このペプチドの有効性をテストしたところ、正常な皮膚細胞を傷つけることなくメラノーマ細胞だけを破壊できることが分かった。
メラノーマは致死率が最も高い皮膚がんだ。同研究の主席研究員によると、オーストラリアのメラノーマ発症率は世界最高で、発症者数は毎年1万1千人以上に上るという。
現在のところ、メラノーマ治療の唯一の方法は早期診断で、外科手術で腫瘍および周辺の皮膚を切除するしかない。
「人民網日本語版」2012年10月10日