中国の月探査機「嫦娥3号」の2日未明の打ち上げ成功は世界の多くの国から注目され、月探査分野において絶対優位を占める米国、近年の新たな月探査ブームで力を発揮する中国の隣国のインドと日本は、中国の今回の月探査任務と水準をどう見ているだろうか。「環球時報」の記者が米国、インド、日本の宇宙分野の専門家に話を聞いた。
外国の専門家が見る嫦娥3号
米国のスペース財団中国事業のシニア研究員ライアン・フェース氏は、月探査技術の世界レベルと比較すると、嫦娥3号は十分に先進的だと話す。まず、着陸システムが非常に大きく、今後のサンプル採取任務の手本となる。嫦娥3号は米国の火星探査機「スピリット」と2004年に火星に着陸した「オポチュニティ」と同じくらい先進的だという。また、「嫦娥3号の任務は中国の宇宙技術の大きな飛躍を示す」とし、中国に宇宙分野に全力を注ぎ、宇宙計画に無限の資源(財政予算の5%)をつぎ込む気があれば、中国は今後5~10年で米国の「アポロ計画」の水準に追いつくだろうとの見方を示した。
日本の独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)技術参与の堀川康氏は、嫦娥3号の打ち上げは非常に印象深いことだと語った。日本にはまだ月探査計画がないため、中国と日本が月で顔を合わせることはない。