中国の衛星測位システム「北斗」に関するシンポジウムが16日、タイのバンコクで開かれた。タイの科学技術部門は、タイですでに建設され稼働を開始している北斗地上強化システム(CORS)のモデル基地局を高評価した。新華社が伝えた。
将来的にはタイ全域で同様の基地局を200局建設し、農業などの各分野にサービスを提供することになる。
CORSのモデル基地局は今年12月上旬に、チョンブリー県のSKP革新パークに設置された。一定期間の使用を経て、タイ側からは信号の強度と安定性が非常に良好と報告されている。現在得られているデータを見ると、同基地局は14基の北斗衛星の信号を持続的に観測・受信でき、世界のその他の衛星測位システムの性能を大幅に上回っている。
タイ側は、「タイを中心とする東南アジアにおいて、北斗のサービス性能と測位精度が大きな優位を占める。これは北斗衛星のリモートセンシング技術のタイ各業界における普及、および関連産業の発展に対して良好な技術的基礎と将来性をもたらした」と評価した。
中国武漢光谷北斗地球空間情報産業股フェン有限公司の柳鈞総経理は同シンポジウムで、「北斗衛星のリモートセンシング技術を基礎とする災害予測システムは、主にタイの農業災害の予警報にサービスを提供し、その他の各分野にも影響する」と指摘した。
柳総経理は、「北斗システムは多くの業界(石油、電力、交通輸送、海上輸送、精密農業、中国とタイが交渉中の高速鉄道プロジェクトなど)で、成熟した使用モデルとソリューションプランを開発している。CORS基地局が200局設置されるに伴い、北斗はタイのこれらの業界で徐々に普及していく」と述べた。
同シンポジウムには、北斗システムの中国側の代表者、タイ科学技術省、水利省、海洋省、陸軍司令部マッピング部門などの関係者から計150人が出席した。同シンポジウムは北斗の「ASEANの旅」の一環で、タイ進出後に北斗システムが初めて全面的に展示された。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年12月21日