世界インターネット大会が、11月19日から21日にかけて浙江省烏鎮で開かれる。国内外のインターネット業界の巨頭が一堂に会し、この新興産業の現状と未来について議論する。
烏鎮は江南地方の水の都で、古めかしい1300年以上の歴史を持つ古鎮だ。この古鎮で最も輝かしい、最も現代的な産業とされているIT業界の盛典が開かれることに、大きな違和感を禁じ得ない。しかしある意味、歴史ある烏鎮と新興のIT産業の間には、内在的なつながりがある。烏鎮は京杭大運河と江南地方の水路により、実物経済時代に自らの商業範囲を全中国、さらには世界各地に拡大した。当時の目にし手にすることもできた水路は、今日の目にすることも手にすることもできないインターネットに変わった。舟が運んでいたものと今日のインターネットが伝えているものは、いずれも力強く発展する、抑えることのできない大きなビジネスチャンスだ。
インターネットは中国の多くの業界・分野の姿を変えた。出版業界の位置づけの見直し、ラジオ・テレビ産業の自己救済、小売産業のコスト調整、サービス業のモデルチェンジなど、いずれもインターネットの普及や発展と密接に関わっている。インターネットは多くの中国人の仕事と生活の習慣を変えた。在宅ワーク、ネット通販、SNSが新たなブームになり、公共交通機関の利用中、集まり、歩行中にスマートフォンを手放さず、ネットとつながり続けることが、現代人が複雑な感情を持つ新たな習慣になった。インターネットは、それまでならば考えられなかったアイドルを創り、「印刷媒体時代」のビッグスターに輝きを失わせた。これを良く言うことも悪く言うこともできるが、インターネットが秘める巨大なエネルギーにため息を禁じ得ない。
科学技術の発展と時代の進歩に伴い、以前ならば使い物にならないほど大型だったネット接続端末が、現在は手にしたまま外出し、いつでもどこでも操作できるようになった。過ぎ去ったばかりの11月11日(中国の「独身の日」)、それから間もなく到来する「ブラックフライデー」は、インターネット経済の活力を再び証明する。この活力は、全世界に影響を及ぼす。
インターネットのエネルギーと魔力を十分に発揮するためには、各国の実情を尊重した上で海外の同業者の先進的な経験を汲み取り、IT産業の発展法則について共に検討し、自らの長所と位置づけを見出す必要がある。中国と世界のインターネットを融合させれば、最大の効果を発揮できる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年11月20日