中国のインターネットは発展の開始が遅れたが、正確な方向を見出した企業は、巨大な市場を支えとして発展をけん引した。テンセント、新浪、アリババがその例だ。この巨大な市場により、中国は今後数十年間に渡り、インターネット発展のリーダーになる。第1回世界インターネット大会が中国で開幕したが、これには戦略的な意義がある。
インターネットは米国を起源とし、米国で成熟化した。米国は過去40年以上に渡り、世界のインターネットの流れをけん引してきた。これにはポータルサイト、電子商取引、ネットワーク通信、その後のSNSサイトが含まれる。
しかし近年になると、次のようなすう勢が見られるようになった。米国はインターネットの改善に取り組むと同時に、その健全な発展を妨げる大きな「悪役」を演じている。インターネットの世界では、米国のみが覇を唱えている。
世界の13台のルートサーバのうち、10台が米国にある。これは世界のすべてのEメールが、米国で集中的に再分配されることを意味する。米国人はその内容をいともたやすく閲覧・分析できるが、ルートサーバを国連の管理に委ねるべきという世界の呼びかけに応じていない。最近の最も典型的な例は、スノーデン事件だ。
世界インターネット大会を中国で開く最大の理由は、インターネットの一極化の打破だ。
原因の他に考えなければならないのは、なぜ中国なのかという問題だ。これはやはり、中国が強くなったためだろう。世界のネットユーザー総数は2014年11月に30億人を突破したが、そのうち3分の2は発展途上国だ。米国のユーザー数は初めて10%を割り込んだが、中国は20%を超えた。今後誕生する30億人のネットユーザーのうち、90%が発展途上国のユーザーになる。中国は絶対的な意義での、インターネット大国になる。中国のネットユーザー総数は2014年6月時点で6億3200万人に達した。EU加盟国の人口は5億700万人のみだ。
中国のインターネットに対する重大な意義は、言うまでもないことだ。中国はインターネットを必要としており、インターネットも中国を必要としている。市場が革新力、進化の流れを左右する。この理論は実体経済のみならず、インターネットにも当てはまる。中国のインターネットは発展の開始が遅れたが、正確な方向を見出した企業は、巨大な市場を支えとして発展をけん引した。テンセント、新浪、アリババがその例だ。この巨大な市場により、中国は今後数十年間に渡り、インターネット発展のリーダーになる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年11月21日