「氷城」(氷の町)とも呼ばれる中国北部のハルビンは、氷祭りが有名だ。手作りの氷灯籠は、名所旧跡から人気キャラクターまで珍しい造形があり、キラキラしていて美しく、観光客を神秘の世界へいざなってくれる。
東南沿海の福建省泉州は、「彩灯之城」(飾り灯籠の町)とも呼ばれる。町の「騎楼」(二階から上が歩道に突き出した建物)の下に掛けられる飾り灯籠は、数千個におよぶ。どの家も飾り灯籠でつながっていて、「十里灯街」(十里の灯籠通り)となっている。
騎楼の下で灯籠を見ると、伝統的な花鳥や獣の形のほかに、オレンジやレイシ、パイナップル、ブッシュカンなどの南国のくだものの形、ゾウやクジャク、キリン、パンダなどの縁起のいい動物の形もあった。
人物の物語をかたどった灯籠のなかには「嫦娥奔月」(嫦娥、月へ飛ぶ)、「孫悟空大閙天宮」(孫悟空、天宮で大暴れ)、「八仙過海」(八仙が海をわたる)という灯籠のほか、『水滸伝』の英雄や『三国演義』の人物の灯籠もあり、それぞれ個性的だった。また、ロケットや衛星、宇宙船など現代の科学技術レベルを示した灯籠も珍しく、一つひとつ目をとめる暇もないほどである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年2月19日