2010年に中国教育部が発表した「中国留学計画」には、「2020年までに中国をアジア最大の留学目的地とする」とある。その後、中国への留学や中国で働く外国人学生の数がさらに増加している。中国の総合的な国力の高まりや、中国の高等教育の急速な発展から、「留学するなら中国へ行け!」と考える人が世界各国で増加しているのだ。留学生たちは中国で豊富な知識を得るだけでなく、生彩を放った生活を送っている。
山東省の聊城市にある中医大学で中国医学を学ぶアメリカ人留学生。
安定拡大する規模と良好な供給構造
中国の総合的国力が高まるにしたがい、文化発信力も高まっている。その結果、中国留学を選択する外国人学生が増加している。
教育部が発表したデータによると、2015年に中国留学をした外国人学生の数は安定的に増加し、供給構造も不断に最適化されている。各種の外国人留学生は2014年と比較して20581人増え、5.46%増となった。
留学生供給源国の範囲も安定している。2015年の留学生供給源の国と地域は204カ国で、2014年の203カ国とほぼ同様だった。供給源国のトップ10は、韓国、アメリカ、タイ、インド、ロシア、パキスタン、日本、カザフスタン、インドネシア、フランスの順である。そのうち韓国とインド、パキスタン、カザフスタンの4か国は共に増加している。
2015年、中国留学をした学生のなかで母国の大学に在籍している学生の割合が増加し、46.47%に達した。大学院生の割合も12.73%から13.47%に増えた。学生のレベルが明らかに向上しており、良好な構造となっている。
北京語言大学の留学生募集事務室の主任である周鑫氏によると、供給構造が不断に向上していることから、従来の中国語学習だけでなく「中国語+専門」型の課程に人気が集まっているという。たとえば経済貿易中国語、通訳、「文学+経済学」といった授業が歓迎されている。
教育部国際司の担当者は、「“語学を学ぶために中国に来た”から、“専門を学ぶために中国に来た”に変わってきた。母国の大学に在籍している学生や大学院生の割合が増加していることは、中国の高等教育の質が著しく向上したことを示す。世界各国で広く認められてきている」と話す。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年6月5日