北京出身の張女史の家には、かわいい特別な家族がいる。長い毛のシェットランド・シープドッグだ。張さんは2007年に結婚。翌年、この犬も新居に住むことになった。だからこの犬には「長女」という愛称がある。このシェットランド・シープドッグが家にやって来たのは生後3カ月のときだ。
「犬を飼うのは初めてだった。一緒に暮らして8年。楽しい日々だった。私たちが一緒に成長できたのはとてもよかった。今後もできる限り一緒に暮らしていきたい」と張さんは話す。
張さんによると、犬はとても利口な動物で、人の喜怒哀楽が分かるのだという。2015年に張さんは妊娠した。ペットがいるのは生まれてくる子供に良くないと家族は心配し、この犬をよそに譲ることを勧めた。しかし張さんは強く反対し、この犬が自分の宝物であること、これから生まれるのは2人目の子供であり、犬を捨てることは長女を捨てるに等しいと家族に訴えた。その後、動物病院でペットを全面的に検査してもらった。その結果、“彼女”の身体はいたって健康なことが分かった。
張さんは妊娠初期、ひどいつわりに襲われ、一日中吐き通しということもあった。そんなとき“彼女”は心配そうに彼女を見つめた。張さんの旦那さんが背中をさすって介抱していたが、“彼女”はそれを見て張さんを殴っていると思い、旦那さんに向かって吠えた。
その後“彼女”は背中をさすることを覚え、張さんがバケツを前に吐いているとき、“彼女”は後ろから前足で軽く叩くようになった。あるいは鼻を鳴らして慰めてくれた。妊娠期は食欲不振になることがあるが、そんなとき“彼女”も座り込んだまま食べないことがあった。妊娠期間と産後のブルーな時期の辛さを、“彼女”は付き合ってくれたのだった。
張さんの赤ちゃんは双子で、いま生後11カ月。健康で可愛らしい。しかし“彼女”は赤ちゃんの泣き声が好きではなく、いつも犬小屋に入って静かにしている。張さんは、赤ちゃんたちがもう少し大きくなってから3人を引き合わせてあげようと思っている。なぜなら犬は、弱者への配慮や忠誠心など人間のことを学ぶことができるからだ。
現在、妊娠した人の中には犬を人に預ける人がいる。張さんは、ペットは確かに細菌を持っているが、現在の大気や水、野菜などにも病原菌があると言う。彼女が犬を飼っている人に言いたいことは、ペットを最初から最後まで面倒を見るべきだということだ。なぜなら、犬にとって主人は全てだからだ。一緒にいること。それがペットに対する最大のいたわりなのである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年12月13日