「天舟1号」の5つの見どころ、中国初を創造

「天舟1号」の5つの見どころ、中国初を創造。

タグ: 天舟1号

発信時間: 2017-04-21 09:52:46 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

中国初の無人補給船「天舟1号」が20日19時41分、新型ロケット「長征7号」によって、海南文昌航天発射場から時間通りに打ち上げられた。

(一)驚異的な輸送能力

天舟1号副チーフデザイナーの徐小平氏によると、天舟1号の全長は10.6メートル、幅は3.35メートルで、6トンの物資を輸送できる。満載時の重量は13.5トンに達する。

有人宇宙事業宇宙飛行士システム副チーフデザイナーの黄偉芬氏によると、天舟1号は今回の任務で、物資の梱包・輸送・情報管理・交付・積載・微生物制御の全過程の有効性を検証する。物資は主に3人の30日間の生活及び健康の保障を重視。これには宇宙食、飲用水、個人の衛生・生活用品、廃棄処理物資、医療監督・医療保障物資などが含まれる。これらはサイズ、種類、数量により異なる梱包を選び、船内の棚に固定される。黄氏によると、今回の任務ではさらに船外活動で用いる宇宙服を搭載する必要がある。これまで宇宙飛行士の船外活動は一度しか行っていなかったため、今回の飛行任務を通じて多くのデータを取得し、未来の船外宇宙服の設計に役立てる。

天舟1号の輸送能力を十分に発揮するため、船内にさらに数十台の設備が搭載されている。これらは軌道上で各種試験を行う。記者の調べによると、天舟1号は計70キロの物資を4箱搭載している。これには生野菜27キロが含まれる。宇宙飛行士は宇宙でも、美味しい料理を食べることができる。

(二)ゼロウィンドウの打ち上げに初挑戦

打上げウィンドウとはロケットが宇宙船を打ち上げるのに適した時間帯を指す。時間単位、もしくは日単位で計算される場合があり、その範囲内であれば打ち上げが可能だ。天舟1号は今回、宇宙実験室「天宮2号」とドッキングする必要があるため、打ち上げは高い精度が求められた。そのため打ち上げ時間は1秒も前後することができない。これが専門家が口にする「ゼロウィンドウ」で、ロケットと発射場の信頼性に厳しい要求を突きつける。

(三)「宇宙給油」を初実施

将来的に中国が宇宙ステーションを建設した後、宇宙飛行士の軌道上の時間は30日のみではなく、100日以上になる可能性がある。宇宙ステーションの運行に必要な燃料は、どのように補給するべきだろうか。これは天舟によって実現できる。天舟1号の前にこの技術を把握してた国はロ米のみで、軌道上での注入を実現したのはロシアのみだ。

天舟1号と天宮2号は今回、中国初の軌道上での推進剤補給を実施し、関連技術を把握することで、中国の宇宙ステーションの建設と長期運営に向け、エネルギー供給問題という最後の障害を取り払う。

(四)宇宙船が全自動でスムーズにドッキング

中国はこれまでの有人宇宙任務で、手動及び自動のドッキングに成功していた。天舟1号と天宮2号は今回、ドッキングを3回実現する。これは中国の有人宇宙事業の歴史上、初のことだ。ドッキング後の複合体の維持時間も、これまでを大きく上回る。

地上から国際宇宙ステーションに宇宙飛行士を送り届ける場合、ドッキングには通常2−3日の時間がかかる。しかしロシアは2012年より、補給船「プログレス」と有人宇宙船「ソユーズ」により、国際宇宙ステーションと7回の高速ドッキング実験に成功している。天舟1号も今回、高速ドッキングを検証し、軌道投入から数時間でドッキングする。地上の私たちが高速鉄道で北京から上海まで移動し、上海駅で下車しているころ、同時に出発した宇宙飛行士は遠い宇宙ステーションで私たちにあいさつしていることになる。

(五)自ら軌道を離れ、制御を受け落下

衛星は通常、使命を終え推進剤が尽きると、緩慢に高度を下げていき、最後に大気圏再突入によりその生涯を終える。専門家によると、天舟1号は初めて自ら軌道を離れ、制御を受け予定のエリアに落下する。宇宙ゴミになることを避け、軌道を離れる際の制御不能状態を回避することができる。またクリーンで安全な宇宙環境を作るため貢献できる。

徐氏によると、これは技術の先進性を示すわけではなく、中国の宇宙分野の環境保護意識の向上を示す、宇宙ゴミを減らす非常に有益な試みだ。天舟1号は飛行任務終了後、地上の職員による制御を受け、自ら軌道を離れる。2回の制御を受け、南太平洋の指定エリアに落下する。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年4月21日

TwitterFacebookを加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダンロード

日本人フルタイムスタッフ募集    中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで
 

コメント

コメント数:0最新コメント

コメントはまだありません。