中国は新疆ウイグル自治区奇台県で、世界最大の口径110メートル全可動電波望遠鏡(QTT)の建設を計画している。現時点で世界最大の全可動電波望遠鏡は、米グリーンバンク市のロバート・バード・グリーンバンク望遠鏡となっている。そのパラボラアンテナは楕円形で、110×100メートル。これに次ぐのがドイツのエフェルスベルク電波望遠鏡で、口径100メートル。
電波望遠鏡は、天体もしくは人工衛星からの無線電波を観測・研究するための基本的な設備だ。
同プロジェクトに参与する西安電子科技大学の段宝岩氏によると、アンテナの重量は6000トン以上に達する見通し。高さはビル35階以上に相当し、表面積はバスケットコート約23枚分。奇台観測基地のインフラは、全面的な着工・建設段階に入っている。
中国が建造を計画しているこの望遠鏡はグリーンバンクよりやや大型だが、感度は後者より大幅に改善される。QTTはパルサー探査を強化し、同時に重力波を探査する。また地球外生命体の探査を強化できる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年2月3日