全国政協委員、中国科学院高エネルギー物理研究所研究員の張新民氏は6日、中国は昨年3月に標高5250メートルのチベット自治区阿里地区で、「阿里計画」(世界一標高の高い原始重力波観測所の建設)を開始したと話した。プロジェクトは順調に進んでおり、第1期観測所のメイン工事がほぼ終了しているという。
阿里計画首席科学者でもある張氏は「阿里計画は2020年に観測を開始し、2022年に成果を手にする。我々は北天区宇宙マイクロ波自然放射線偏光の最良の図を提供する。原始重力波は宇宙の極めて初期に生じた重力波のことで、宇宙の起源に関する秘密が隠されている」と述べた。
政府活動報告は、基礎研究と応用基礎研究を強化するとした。張氏は「基礎研究分野において、宇宙の起源と変化の探索は、自然を認識しようとする人類の永遠のテーマだ」と述べた。第13次五カ年計画綱要は、基礎先端科学分野の中で、宇宙の変化を重点的なテーマとしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年3月10日