中国科学院大連化学物理研究所が21日に発表した情報によると、中国科学院院士、同研究所触媒作用基礎国家重点実験室主任の李燦氏、研究院の宗旭氏、馬偉光氏らが電気触媒作用技術を利用し、天然ガスに含まれる二酸化炭素と硫化水素の資源化に関する研究の進展を実現した。これは天然ガスの有害ガスの浄化及び資源としての利用に、グリーンな手段をもたらした。
天然ガスの主要成分はメタンガスで、二酸化炭素や硫化水素などの酸性ガスが付随する。これらのガスは通常、役に立たずさらには有害であり、天然ガスの開発・輸送・加工・使用を妨げている。さらに深刻なことに、これらの高濃度酸性ガスの存在により、一部の天然ガスが開発できなくなっている。天然ガスから二酸化炭素及び硫化水素を資源として利用することで「ゴミを宝に」できるばかりか、天然ガスの開発・使用の問題を解消できる。これは経済・環境の二重の効果を得られる理想的なプランだ。
同研究所によると、研究チームは今回の研究で光電駆動を利用し、二酸化炭素と硫化水素を同時に化学品にするプランを打ち出した。これは天然ガスに含まれる有害ガスの浄化及び資源としての利用に、経済・環境の効果を兼ね備えた手段を提供した。
エネルギー・環境問題を解消するため、李氏が率いるチームはさらに再生可能エネルギーを利用し二酸化炭素と硫化水素を資源として活用する研究を進めている。天然ガスの大規模開発・輸送・利用に、新たな技術プランをもたらした。
関連する研究成果は『Angewandte Chemie International Edition』に掲載された。同研究は国家重点研究開発計画プロジェクトと、国家自然科学基金委員会などのプロジェクトから資金援助を受けている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年3月23日