中国が衛星電話を自主開発 番号割り当てを開始

中国が衛星電話を自主開発 番号割り当てを開始。

タグ:衛星電話 天通1号

発信時間:2018-05-20 09:50:11 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 自主的知的財産権を有する中国初の移動通信衛星「天通1号01星」の打ち上げから2年が経ち、天海世界と中国電信が衛星電話をかけられるスマートフォンを共同開発した。また、中国電信は商用向けの番号割り当ても開始。これは、中国が衛星移動通信の「携帯電話時代」に突入し、海外の衛星移動通信サービスに依存せず、安全な自己制御が可能になり、個人または法人ユーザーにより良いサービスを提供し、経済と社会の発展を促すことを意味する。

 

独占打破 「中国版インマルサット衛星」誕生記

 

 中国が移動通信衛星を自主開発した背後には特別な経緯がある。

 

 2008年の四川大地震の発生後、被災地の通信ネットワークは完全麻痺状態になった。中国には移動通信衛星システムがなかったため、海外の衛星電話設備を使用し、海外から移動通信衛星システムを借りて救援作業を実施するしかなかった。

 

 震災後、中国航天科技集団空間技術研究院は真っ先に研究開発に取り組み、中国初の高軌道移動通信衛星に「天通1号01星」という輝かしい名前をつけた。

 

 それまで、携帯式衛星電話市場は国外企業に独占され、イリジウム、スラヤ、インマルサット、アイサットの4タイプが主流だった。うち、長期にわたって使用されているインマルサット衛星は1970年代末に配備された衛星通信システムで、今でも最も主流な衛星通信である。

 

 2016年8月6日00時22分、「天通1号01星」が西昌衛星発射センターから「長征3号乙」運搬ロケットで打ち上げられた。静止トランスファ軌道を移動するこの大容量の通信衛星は中国で最初の移動通信衛星となり、中国の衛星移動通信分野の空白を埋め、海外の移動衛星通信システムによる独占を完全に打破した。

 

 「天通」衛星はカバー範囲が広く、通信能力が高く、サービス死角がなく、中国全域および領海、第一列島線、中国周辺区域、西太平洋、インド洋を全面カバーし、祖国のどの地域でも常時、必要に応じて通信が可能になった。

 

「圏外」がなくなる

 

 「天通1号01星」の打ち上げ成功後、深圳市天海世界衛星通信科技有限公司は「天通1号」の地上業務を担当する中国電信股フェン有限公司衛星通信支社に積極的に協力し、「天通1号」端末装置の市場研究と設備開発に取り組み、テストと改良を重ね、衛星電話をかけられる最初のスマートフォンを開発し、番号割り当てを開始した。

 

 この衛星電話には中国が自主開発した「天通1号」移動衛星通信システムのチップが使用されている。 


 都市のパブリックネットワークでは普通のスマートフォンとして使用し、これまで地上移動通信ネットワークがカバーしていなかった、または不安定なエリアでは衛星通信モードをオンに切り替えることで地上環境の影響を受けることなく、どこでも障害なしで通話ができる。これにより、「圏外」はなくなり、通信障害や連絡が断たれるという状況もなくなる。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年5月20日


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