中国版「超高速鉄道」、試験速度が1500キロに到達へ

中国版「超高速鉄道」、試験速度が1500キロに到達へ。

タグ:超高速鉄道

発信時間:2018-06-24 09:10:19 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 19日に開かれた2018年世界交通運輸大会「高速鉄道技術発展フォーラム」において、西南交通大学首席教授の張衛華氏は科技日報の記者に「中国版超高速鉄道は、『高温超伝導リニア+真空チューブ』技術を採用する。すでに時速1500キロのフィジビリティスタディに着手している」と話した。

 

 張氏は同日のフォーラムで、次のように説明した。西南交通大学が担当する「マルチモード接続レール交通動的模型試験プラットフォーム」は、各種低気圧環境を想定できる全長1500メートルの真空チューブ内で、異なる磁気浮上モード及びスケールの列車の運行試験を実施できる。。高温超伝導リニアモードを含め、試験速度は超音速に達し、理論上は時速1500キロに達する。

 

 張氏は「抵抗、パンタグラフ、騒音などの制限により、車輪レール交通技術の時速の限界は600キロとなっている。高速リニアレール交通が今後、レール交通技術の発展の主な方向になる」と指摘した。

 

 日本や米国などの先進国でリニア技術が急成長し、速度が技術競争の焦点となっている。米国の科学技術の「狂人」イーロン・マスク氏は、2013年に初めて「超高速鉄道」という構想を掲げた。マスク氏の構想によると、真空チューブで超高速鉄道を建設すれば、その時速は理論上1207キロに達するという。

 

 張氏によると、世界で時速が最高の真空チューブ高温超伝導リニア模型車試験ラインが成都市で建設中で、年末までに竣工し試験を開始する見通しだ。

 

 資料によると、この新しい試験ラインは直径4.2メートル、長さ140メートルの特性チューブで、低気圧環境で試験を行う。実験車両の底部は特製の高温超伝導材料を用い、液体窒素がつくる低温を利用し超電導・リニアの効果を発揮する。浮上高度は10ミリ、荷重は200キロで、試験中の時速は最高400キロに達する。米ハイパーループ・ワン社はこれに似た超高速鉄道の試験を実施したが、最高時速は387キロのみだった。

 

 張氏は記者に対して、「磁気浮上+真空チューブ」が作り出す低抵抗運行環境が、未来の高速鉄道の速度を効果的に上げることが実験室内で実証済みと話した。

 

 成熟した真空チューブ技術と高温超伝導リニア技術を結びつければ、未来の超高速鉄道になる。「マルチモード接続レール交通動的模型試験プラットフォーム」は、この2者の結びつきを拡大する基礎研究だ。

 

 張氏は「同プラットフォームは今年9月に国から批准されると思う。工期は約31カ月だ」と述べた。

 

 この流れであれば、中国は早ければ2021年4月にも、時速1500キロの試験速度を実現することになる。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年6月24日


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