中国初の民間ロケットが開発 新たな商用ロケット競争に

中国初の民間ロケットが開発 新たな商用ロケット競争に。

タグ:民営ロケット スペースX

発信時間:2018-07-09 15:12:05 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

国内初の民営ロケットの研究開発が完了

 

 北京藍箭空間科技有限公司(以下、藍箭航天)は7月5日晩、同社が自主開発した中型液体酸素メタン輸送ロケット「朱雀二号」は今年6月に全システムの設計作業を終え、2019年に地上実験を行い、2020年に初飛行する予定だと発表した。

 

 藍箭航天の張昌武CEOによると、「朱雀二号」液体輸送ロケットは中国民間商用ロケット分野初の中型ロケットで、世界の民間ロケット会社が開発した商品と比較・分析。「朱雀二号」の輸送能力は世界3位、中国1位になるという。

 

 「朱雀二号」の詳細設計は今年6月に完成し、関連装置である100トン級液体酸素メタンエンジンの詳細設計図も完成。推力室、タービンポンプ、バルブなどのコアパーツは生産段階に入っている。

 

 藍箭航天の康永来CTOによると、「朱雀二号」の基本型は二段液体輸送ロケットで、直径3.35メートル、全長48.8メートル、総重量216トン、離陸推力268トン、500キロ高度太陽同期軌道での輸送能力2トン、200キロ地球低軌道での輸送能力4トン。2台の大型SUVを同時に宇宙に送り込むことができる。

 

商用ロケットは人気商品


 民間ロケット会社に資金を投じるのは誰か。康永来氏は、これは1兆元クラスの市場だと見ている。インターネット、IoT、クルマのインターネットの発展により衛星の需要が増えたが、現在の輸送ロケットは衛星市場の需要の40%しか満たせていない。供給が不足している状態で、商用ロケットは人気がある。


資本人気、バブルは存在するか


 藍箭航天が「朱雀二号」の設計作業完了を発表したのと同じ時期、スマート小型輸送ロケット開発会社の零壹空間(OneSpace)はMシリーズロケットの一段メインエンジンと後部ガスエンジン室の共同実験を実施したと発表した。零壹空間は商用固体ロケットエンジンを主に使用し、世界の小型商用衛星に高コストパフォーマンスの打ち上げサービスを提供。今年1月には5億元の融資を獲得した。


 「国家チーム」の選手も資本化と市場化を加速させている。2016年2月、航天科工四院傘下の航天科工ロケット技術有限公司が設立された。同社は4月に初の打ち上げ契約を結び、8カ月後に「快舟」ロケットを打ち上げる。


 世界の商用ロケット市場も急速に進展している。6月30日、日本の民間スタートアップ企業のインターステラテクノロジズは「MOMO」2号機の打ち上げに失敗したが、同社は開発を継続することを決めた。また、キヤノン電子やIHIエアロスペースなどが投資する商用ロケット会社は「スペースワン」に改名し、追加融資を取得したと発表。民間打ち上げ企業のスペースXもカリフォルニア州の海岸でロケットの回収を試みている。


 康永来氏は、「業界のバブルを心配している。宇宙は厳粛なものであり、輸送ロケットを二踢脚(一種で2回音のする爆竹)のように考えてはならない。しかし、全ての人がこのことを理性的に扱えば、技術に偽りがあってはならないため宇宙でバブルが発生する可能性は低い」と話した。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年7月9日

 

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