浙江大学建築工程学院の徐世烺教授のチームが高靭性ファイバーコンクリート材料を開発した。靭性、耐裂性、耐久性が高いという特徴があり、引張変形能力は一般的なコンクリートの800倍に達する。この成果は8日、2018年国家技術発明賞の2等賞を獲得した。
徐世烺教授によると、脆くて割れやすい一般的なコンクリートは自然のものである。コンクリートはインフラ建設に広く使用され、中国の使用量は世界上位に位置し、コンクリートのひび割れは大型プロジェクトの寿命を縮め、大量の経済損失、さらには重大事故にもつながる。
徐世烺教授は「我々の発明品は材料の性能の面からコンクリートの強いが粘りがない、脆くて割れやすいという欠陥を徹底的に解決した。高靭性コンクリートの抗張力は最大8.4%に達し、この数値は一般的なコンクリートの800倍に達する。一般的なモルタルやコンクリートはが脆くて割れやすいのと違い、高靭性コンクリートのひび割れの幅は最大でも0.1ミリ以下で、厳しい環境における耐食性、耐久性の要求を満たす」と話した。
研究チームは材料力学の性能、耐久性、構造性能などの指標の大規模なテストも実施。その結果、高靭性コンクリートの変形能力と強度総合指数は世界最高水準よりそれぞれ70%と60%高いことがわかった。
高靭性コンクリートは量産を実現し、浙江新嶺トンネル、常山港特大橋などの重大インフラプロジェクトに使用されている。
中国工程院院士・東南大学教授の繆昌文氏は、「この成果は重大な革新的な価値を有する技術体系で、自主的知的財産権を有し、検証もクリアしている。コンクリートの耐裂性と使用性能が向上し、コンクリート建築、特に重大プロジェクトの寿命を延ばすことができる」と話した。
徐世烺教授チームは高靭性ファイバーコンクリート材料及び複合構造の衝撃動力性の研究を開始し、新しい科学技術で重大プロジェクトの安全向上をサポートしようと取り組んでいる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年1月12日