アジア文明対話大会が開幕した。「アジア文明の交流・相互参考と運命共同体」というテーマをめぐり、アジア47カ国および域外の国の政府や組織の代表2000人余りが北京に集い、共に文明のイベントを盛大に盛り上げ、アジアと世界各国の文明の交流・相互参考を推進、共に歩みを進める。
長い歴史を見渡すと、人類発展の歴史とはすなわち多様な文明の共生の歴史だ。世界文明の重要な発祥地として、アジアの黄河と長江流域・インダス川とガンジス川流域・チグリスユーフラテス川流域および東南アジアなどの地域では多くの古代文明が育まれた。それらの文明は互いに照らし輝き合い、補い合い、人類の発展に大きく貢献した。
これは「時代の問い」に応える思想の一大イベントだ。世界情勢の大きな変わり目に際し、各国の人々の運命はかつてないほどに緊密に繋がっている。同時に、世界的な試練が次々と訪れ、文明の衝突論や文明の優越論などといった誤った論調がたびたび浮上している。異なる文明の間では、衝突か対話か、対立か協力かが、すでに人類の今後の命運に関わる重大な課題となっている。今回の大会の主旨はアジアと世界各国の輝かしい文明の成果の伝承と発揚、文明の相互学習と相互参考・共同的発展のプラットフォーム構築にあり、その開催は時機に適い、深い意義があると言える。「和羹之美、在於合異(様々な材料や調味料を合わせて作る汁物は、異なるものを調和させると美味しく仕上がる)」。異なる文明のなかから知恵を追求し、養分を吸収してこそ、我々は協力して人類が共に直面する各種の試練を解決し、人類社会のたゆまぬ進歩を推し進めることができる。
これは「美美与共(自他の美をともに美とする)」の美しい絵巻を具現化するものだ。「異なる文明に向き合うには、我々は空よりも広い心の扉を開く必要がある」。今回の大会はアジアを足場に、世界に懐を開く。それは文化を共鳴させ、文明の多様性を守る文明の一大イベントでもある。大会の関連イベントは110件以上に上り、アジア文化カーニバルには多様性の美があり、文明巡遊と美食節では味が融合する道がある。これらの中国と外国の文明が交流し、多様な文化が集合、多くの人々が共に楽しむ文明のイベントは、人類の文明交流の歴史で色彩豊かな1ページとなるに違いない。
「大道之行也、天下為公(大道の行われる世では、天下は公とされる)」。アジア文明対話大会の開催は、中国がアジアの文明発展促進の責務を引き受ける意志を体現し、人類運命共同体の構築に向け度量の広さを示した。「文明の交流・相互参考を、各国の人々の友好増進の架け橋、人類社会の進歩の推進力、世界平和維持のきずなとする」。このような理念を掲げ、中国は「一帯一路」を文明の道とし、異なる文明の相互学習・相互参考の架け橋とすることに力を尽くす。世界園芸博覧会の開催を機に、世界の生態文明建設を着実に進める。各国と教育・科学・文化・スポーツ・観光など、多くの分野で文化協力を展開する。中国の知恵、中国の行動は、世界の繁栄に力強い支えを安定的に提供し、人類運命共同体の理念をより深く浸透させる。
アジア文明対話大会のロゴマークには、6つの相互に影響し合う花弁のような図形が描かれている。これはアジア文明の美しさ多彩さを象徴し、異なる文明の交流と対話を暗に示す。相互尊重・開放と包摂の精神を掲げ、文明の交流・相互参考を推進すれば、アジア文明は美しく花開き、人類文明は燦然と光り輝くに違いない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年5月15日