英『BBC』は先ごろ、ディズニーが実写版「ムーラン」の予告編を発表したと報じた。1998年にアニメ映画「ムーラン」が上映された時、中国はまだディズニーの主要市場ではなかったが、それから20年が過ぎた今では世界第2位の映画市場となっている。「ディズニーは中国に照準を合わせようとしている」。南カリフォルニア大学政治学教授のスタンレー・ロス氏は、「中国の観衆の心をつかむには、文化に着目する必要がある」と話した。
米国の雑誌「バラエティ」によると、マーベルが新タイトル「シャン・チー」の主演男優を選抜する準備を進めており、武術ができる中華系の20~29歳が条件になるという。「シャン・チー」の英語タイトルは「Shang-Chi」で、カンフースターの李小龍(ブルース・リー)がキャラクターのイメージとなる。
21世紀に入り、西洋映画のなかでもハリウッド映画で、中国の要素が次第に増えている。特に中国カンフー、中国伝統文化、人物イメージ、飲食・服飾、美しい自然、現代都市の風景などの中国様式が目立ってきた。
こうした変化の原因は二つある。まずは、中国が悠久の歴史と豊富な文化資源を有していること。ハリウッドに代表される西洋映画は、中国の要素を使ってコンテンツの表現を拡充し、題材の刷新を図ることで、斬新な物語とあらすじ、独特な視覚イメージによって世界の観衆が映画に求めるニーズを満たさなければならない。次に、中国経済の急速な成長に伴い、中国の映画市場が日に日に大きくなっていること。中国の上映本数は世界トップに躍り出た。西洋映画は、中国の要素を取り込んで中国の観衆に親しみを感じてもらい、彼らの好印象と支持を勝ち取ることで、中国市場に深く参入し、グローバル興行収入を増やす必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年7月27日