中国科学技術大学が明かした情報によると、同校の朱錫鋒教授チームはこのほど、農林廃棄物を熱分解した重質生物油と生ごみの中からザリガニの殻を取り出し、簡単な合成で高性能スーパーコンデンサの電極材を生成する新たな方法を開発した。
中国科学技術大学研究チームは生物テンプレートのアルカリ活化という方法を用い、ザリガニの殻を補助材料にし、重質生物油から比表面積と細孔容積が大きく適度な酸素原子を含む層化多孔質炭素を合成することに成功した。また、チームは活化温度が層化多孔質炭素ヘテロ原子含有量に与える影響を研究し、高性能のスーパーコンデンサの電極材を生成するための条件を改善した。
このようにして生成された層化多孔質炭素は、組み立てたスーパーコンデンサの性能テストで高い動作電圧とエネルギー密度という結果を出し、既存の電極材と比べて性能が高く、電気自動車を含む多くの分野での実用化が期待される。
この成果は世界的に有名な学術誌『カーボン』で発表された。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年12月22日