宇宙に運ばれた不思議な種はどう「変身」するのか?

宇宙に運ばれた不思議な種はどう「変身」するのか?。

タグ:宇宙栽培

発信時間:2021-06-29 15:01:36 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

 宇宙飛行士3人が有人宇宙船「神舟12号」で出征し、宇宙ステーションのコアモジュールに入ってから28日で11日目となる。宇宙飛行士のほか、今回はランやナルコユリなどの「不思議」な種が旅立った。


 耕作を重視する中国人は、宇宙栽培の神秘を探り続けている。科学者たちは1987年より、稲、トウモロコシ、小麦、紅景天、鉄皮石斛、五味子などの多くの種を宇宙に送り込んでいる。


 中国農業大学草業科学・技術学院の張蘊薇教授は、科技日報のインタビューで「中国が1987年に初めて稲などの農作物の種を帰還衛星に載せてから34年が経過する。研究と実践は何度も、宇宙船搭載の宇宙変異誘発技術が農作物の新たな生殖質を開発し、新たな遺伝子と品種を作る効果的な技術手段であることを証明している」と述べた。


 宇宙育種は宇宙変異誘発育種とも呼ばれる。帰還衛星などの宇宙船により、動植物の微生物胚原形質を地球外空間に送り変異を誘発させ、帰還後に地上で新品種を育成する育種技術だ。


 張氏は「宇宙船のほぼすべてに種が載せられた。今回の神舟12号もそうで、その多くが生産・生活の重要な意義を持つ種だ。宇宙船に載せることで変異を引き起こし、地球に戻ってから有益な変異を選び、新品種を育成することが狙いだ」と説明した。


 中国農業科学院、中国農業大学などの14機関は、宇宙育種の遺伝資源の革新、宇宙育種技術の成果の転化、その産業化の発展の促進を目的とし、2018年に宇宙育種産業革新連盟を発足させた。


 張氏は、「2018年までに、宇宙変異誘発育種技術を利用し42の省級・国家級の稲の品種を作った。うち2006年の育種衛星・実践8号の積載規模が最大で、食糧、綿、油、野菜など9大類・2000点余りの約215キロの農作物の種と菌種が積載された。宇宙育種はすでに省級以上の優秀遺伝資源を持つ約200の新品種を育成している。例えば、実践8号や嫦娥5号など打ち上げでは稲の種が載せられ、その後一連の稲高品質三系及び矮茎などの遺伝資源が開発された」と話した。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年6月29日

 

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