アフターコロナの今、多くの仕事や学習がオンラインで行われるようになっている。オンラインでのコミュニケーションは、声が聞こえず、相手の表情も見えないため、誤解を生んでしまうことも少なくない。中国日報が報じた。
例えば、オンラインのビジネスシーンでは、良い印象を与えるためにかしこまった言葉遣いをし、絵文字を使うのは避けるものだ。しかし、「そのメッセージを見て、怒っているのかと思った」と言われてしまうことがある。
研究では、面と向かった交流において、60-80%の情報は、話すスピードや区切り、身振りやアクセントなど、言葉以外の形で伝えられることが分かっている。しかし、オンラインにおける文字のやり取りにおいては、こうした言葉以外の情報が伝わらず、句読点が相手の気持ちを判断する材料となる。また、句読点に対する捉え方は、年齢によっても異なる。それらについてまとめた「USAトゥデイ」の記事を見てみよう。
省略記号「…」
例文:いい感じだね…
年長者の捉え方:「…」は、ある思考から新しい思考へ移ることを意味し、マイナスイメージはない。
若者の捉え方:「…」は何か言いたいことがあるのに言わずにいることを意味する。
捉え方に違いが出る原因は、ネットでは、どんなにたくさんのメッセージを送信してもお金がかかるわけではないため、新しい思考を説明する場合、若者は新たなにメッセージを送信する傾向があるからだ。そのため、若者はメッセージに含みを持たせるために、省略記号を使用する。
句点「。」
例文:いい感じだね。
年長者の捉え方:1フレーズの自然な区切り。
若者の捉え方:句点はマイナスな意味合いを強める。単独で送信される例文のような短いフレーズの場合は特にそう感じる。
捉え方に違いが出る原因は、句点で終わっているメッセージを声に出して読むと、声のトーンが下がるため、句点がメッセージの意味を本来とは正反対の意味に変えてしまうことがあるからだ。声のトーンがメッセージの意味を台無しにしてしまうことがある。特に、読み手が若者の場合はそうなりがちだ。
感嘆符
例文:いい感じだね!
年長者の捉え方:大声で叫んでいるかのよう。
若者的の捉え方:感嘆符を付けることで礼儀良くなる。
捉え方に違いが出る原因は、2000年以来、感嘆符が「礼儀ある記号」として使用されているからだ。しかし、感嘆符を付けると上司は「攻撃的だ」と感じるため、今の多くの若者は、ビジネスシーンでは感嘆符を使うことは許されないと感じるようになっている。
インターネット言語学者のGretchen McCulloch氏は、「感嘆符を単独で使用するのは強調するためではなく、誠意を表現するため。例えば、メールを『ありがとう!』で締めくくるというのは、大声で叫んだり、熱意を特別に表現したりしているのではなく、心からの感謝の気持ちを表している」と説明する。
絵文字
イタリアのトリノ大学のある研究は、特定の絵文字は「ビッグファイブ(性格の5因子)」理論のうちの3つ「情緒安定性」と「外向性」、「協調性」と明らかに関係があるとしている。つまり、特定の絵文字を使ったり、同じような意味を含んだSNSステッカーを使ったりすることで、特定の性格的特徴を反映しているということだ。
協調性を示す絵文字:
外向性を示す絵文字:
情緒安定性があまり安定していないことを示す絵文字:
これらの絵文字がこれほど大きな役割を果たしているのは、文字のやり取りにおけるトーンを築くからだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年7月19日