科学者が高速スクリーニング技術を開発、吐息で新型コロナを検査

科学者が高速スクリーニング技術を開発、吐息で新型コロナを検査。

タグ:高速スクリーニング技術 新型コロナ

発信時間:2021-10-20 13:19:35 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 喉や鼻に綿棒を突っ込む必要がなく、24時間待たなくてもいい。小さな袋の中に息を30秒吹き込むだけで、5−10分で新型コロナウイルスの検査結果が出る。中国人科学者の努力により、このような技術が現実になった。


 国際的な医学誌「Respiratory Research」(電子版)に掲載された論文によると、北京大学環境学院の要茂盛教授のチームが北京市朝陽区疾病予防管理センターなどのチームと協力し、新型コロナウイルスの無侵襲吐息揮発性有機物構成「指紋」スクリーニングシステムを研究開発した。同システムはすでに国家発明特許に出願している。


 要氏は「科技日報」に対して、この技術の原理について次のように説明した。


 エネルギー消費方式の変化により、新型コロナウイルス感染者の吐息の化学成分が変化する。実験により、新型コロナウイルス感染者とその他の呼吸器疾患患者の吐息のプロパノールの濃度が健康な被験者を大きく上回るが、新型コロナウイルス感染者の吐息のアセトンの濃度がその他の呼吸器疾患患者及び健康な被験者を大きく下回ることが分かった。研究チームは各対照チームの吐息検体とその背景の環境の空気を結びつけた分析を行い、12種の重要な内因性VOCs(揮発性有機化合物)マーカーを特定した。これらのマーカーは新型コロナウイルス感染者をスクリーニング・識別する唯一の「指紋」で、健常者及びその他の呼吸器疾患患者との区別が可能だ。


 検査には試薬キットが必要ない、被験者は使い捨ての呼吸袋を使い、息を30秒吐くだけで検体採取が完了する。既存のデータモデルによると、検査の特異性と感度は95%以上。PCR検査よりもシンプルで時間がかからず、しかも非常に経済的だ。


 海外メディアの報道によると、シンガポール、日本、インドネシアなどの科学研究者が昨年以降、吐息により新型コロナウイルスの検査を行う技術を開発している。要氏はこれについて、「中国の研究チームは最も早くこの成果を手にした」と指摘した。


 要氏は、「新型コロナウイルスの流行の当初、我々はすでにこの技術を開発中だった。昨年6月にはプレプリントで研究成果を発表し、世界的に見ても最も早かった」と強調した。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年10月20日

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