ハルビン工業大学と中国航天科技集団が共同で製造する、宇宙環境地上シミュレーターがこのほど、ハルビンで検収に合格した。これは中国宇宙分野初の国家重大科学技術インフラだ。
宇宙環境地上シミュレーターは「地上の宇宙ステーション」と呼ばれる、第12次五カ年計画(2011-15年)期間に建設が始まった国家重要科学技術インフラの一つだ。真空、高温・低温、荷電粒子、電磁放射、宇宙塵、プラズマ、弱い磁場、中性ガス、微小重力という9つの宇宙環境要素をシミュレート可能。宇宙分野の重要基礎的科学技術問題に焦点を絞り、宇宙総合環境と、宇宙船、生命体、プラズマの作用の科学分野の大型研究拠点を構築する狙いがある。
宇宙環境地上シミュレーター常務副総指揮、ハルビン工業大学宇宙環境・物質科学研究院院長の李立毅氏は、「これは宇宙でしかできなかった多くの実験が、将来的に地上で行えるようになるということだ」と述べた。
中国科学院院士、ハルビン工業大学校長の韓傑才氏は、「この装置は中国の重大科学技術イノベーションの進展、産業のモデル転換及び行動化、ハイレベル人材育成などに対して重要な意義を持つ」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年3月4日