水中に浮かぶパビリオン
香港館は敷地面積637平方メートル、延床面積1390平方メートル、展示面積800平方メートル。3階建て、高さ18メートルの建物は、「内に通じ、外につながる」という香港の特徴が際立った優美かつモダンなデザインで、香港が中国大陸部や全世界とつながり、無限の創意空間であることが見事に体現されている。
建物は水に囲まれ、まるで水中に浮かんでいるかのよう。建物の中間部分は鏡面反射材を利用して倒影をつくり出し、来場者を魅了する。
1階部分はVIPラウンジ、事務室、展示ホール。1階と2階をむすぶ傾斜通路にはスクリーンが設置され、歩きながら展示を楽しむことができるようになっている。中2階には小型の映写室が設けられ、香港を紹介する3D映像を上映する。
2階の展示ホールは投射スクリーンと天井反射板を組合せた透明なつくりによって広い視覚空間が生み出し、香港の持つ無限の可能性を象徴。インタラクティブスクリーンやその他の先進的な技術により、豊富な内容を展示する。中3階は観覧スタンド。さまざまな角度から2階展示ホールの展示品や館外の景色を眺めることできる。
最上階は香港の湿地や緑化の様子を展示。多様な自然景観を展示するとともに小型の映像観賞機などを設置して、香港が持続可能な発展を目指す都市であることを示す。
建物には環境のことを考えたさまざまな工夫が凝らされている。鋼板や金属板などリサイクル可能な環境保全型材料を使用、ガラスカーテンウオールは中にはめ込んだり金属板の後ろに設置したりすることで伝熱を減少、傾斜通路と2階は最大限に自然光を取り入れてエネルギー消費を減らし、照明は太陽光発電を利用。また、屋上にガーデンを設けることで館内の温度を下げる。
建物の外観は各種のグレーで統一。夜にはライトアップされ、さまざまな色に変化する。
多彩なイベントを開催
香港特別行政区政府は5月1日から10月31日の6カ月間、各種の音楽、ダンス、演劇などの芸能ステージやプロモーション活動を催す。5月は緑色都市、6月は観光都市、7月は一国二制度、8月は文化都市、9月・10月は創意都市といったように、毎月異なるテーマを設けてイベントを行う。
また、万博開催中は、香港水墨芸術の発展と刷新、西洋と中華の美学の薫陶を受けた独特の香港芸術という2つの展示を催す。
「チャイナネット」 2010年1月29日